介護ベッドを使用するうえで必ず聞くサイドレールと介助バー

一括りで、ベッドの柵と認識されたり、どちらも手すりみたいなもの?って思われている方も多いと思います。

実は、サイドレールと介助バーは似ているようで使い方が全然違うのです。
サイドレールに関しては間違った使用方法だと、ケガをしてしまう恐れがあります。

そこで今回は、福祉用具のプロとしての立場からそれぞれの使い方や違い、介護ベッド付属品の大切さについて解説します。

サイドレールとは?

一般的にサイドレールとは、ベッドからの転落や寝具(マットレス)等の落下防止のために使われるベッドの柵のことをいいます。

抜き差しがしやすく、簡単に取り外せるのが特徴で、病院などのベッドでも使用されています。
両側に差し込んだり、同一方向の頭側と足側に差し込んで使用したりと、ご利用者様が安心してベッドで寝られるようなサポートの役割として活躍しています。

短いものや長いものといったサイズのクリアランスもあります。

介助バーとは?

一般的に介助バーとは、ベッドからの起き上がりや立ち上がりをサポートするための手すり代わりとして使用します。
また、車椅子や椅子などの移乗の際に負担軽減の役割も果たします。
手すりの部分の角度を調節できたりして、より移動しやすくなっているものもあります。

サイドバーの注意するところ

サイドバーを使用する際の注意点について紹介します。

手すりとして使用しない

サイドレールで一番注意しなければいけないのが、手すりとして代用しないことです。
サイドレールは簡単に抜き差しでき、介助バーみたいに固定されているわけではないので、握ったときの安定性はありません。

手すりとして代用し、安定性がないのでふらついて転倒しケガをしてしまったケースもあります。
また、強く握って体重をかけることで、パイプ先が曲がって故障する恐れもあるので注意が必要です。

ご本人様以外でも、ご家族様が誤った使い方をして、故障やケガをした例もあるので正しく使用してください。

ベッド高さ調節時の手の巻き込み

介護ベッドは高さを調節できますが、その際にサイドレールの隙間に腕や手を巻き込んでケガをしてしまう恐れがあります。
また、過去にはサイドレールとサイドレールの隙間に首を挟んで亡くなるという事故もあったみたいです。
間違って使用すると事故につながるので注意してください。

夜間移動時のケガに注意

夜間での移動時にも注意が必要です。
トイレから戻って、ベッドに座る際にサイドレールの位置の確認不足などで臀部を強く打ってケガをする恐れがあります。

夜間は、視界が暗いだけでなく、身体も思うように動かないこともあるので、明かりを照らし、落ち着いて移動することが大切です。

サイドレールのみをおすすめな人

身体の転落防止や、寝具(マットレス等)の落下やズレを防ぎたい人におすすめです。
また、自力で起き上がりや、立ち上がりができる人もサイドレールのみでも十分といえます。

介助バーをつけるのにおすすめな人

起き上がりや、立ち上がりが自力では困難だがつかまればできる人に特におすすめです。
手すりがあれば自分で移動ができる場合は、介助バーを利用することで立ち上がりなどの負担軽減ができます。

要支援の方におすすめな手すり

先ほどのサイドレールや介助バーは特殊寝台付属品という項目で、基本的に要介護2以上の方が対象となります。
要支援1・2、要介護2以上の方は、以下の方法をおすすめします。

福祉用具レンタル項目にある、「手すり」を利用することで、介護保険サービスを利用して借りることができます。
手すりは要支援1から借りることができ、様々なシーンで役に立つので非常におすすめです。

矢崎化工(株)様「たちあっぷ」シリーズは非常に利便性が高く、ベッドサイド手すりとして多くの方が利用しています。

1型(スタンダード)
2型(幅広)
4型(ロング)

まとめ

サイドレールと介助バーは一見似ていますが、使い方は全然違います。
特にサイドレールに関しては、間違った使い方をするとケガや事故につながりかねないので、正しい使い道をご利用者様はもちろん、ご家族の皆様にも周知することが大切です。

そのためにも、我々福祉用具貸与事業所がご利用者様に寄り添った福祉用具の選定、正しい使い方の説明をしていくことが大切だと感じます。

またこのように、ホームページを通じて情報発信をして、たくさんの方に福祉用具というものを身近に感じてもらえたら嬉しいです。

\インスタでも情報発信しています/

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